ダクト工事とは、空気やガスなどを送風するために使用されるダクト(管)を設置する工事のことです。主に建物の換気システムや空調システム、工場の排気システムなどで使用されます。ダクトは、様々な材質で作られることがあり、金属製、プラスチック製、ガラス繊維製などがあります。ダクト工事は、建物や設備の設計段階から行われ、ダクトの形状やサイズ、取り付け位置などが決定されます。そして、工事現場でダクトを切断、加工、組み立て、取り付けることで完成します。


空気調和ダクト(空調ダクト)

気調和ダクトは、空調システムにおいて、室内に空気を送り込むための管です。空気調和ダクトは、冷房や暖房、換気などの目的で使用されます。空気調和ダクトは、一般的には長い直管状になっており、室内や室外の機器と接続されています。

空気調和ダクトは、通常、鋼鉄、グラスウールなどの材料で作られています。ダクトには、単純な円形や長方形、四角形などの形状があります。空気調和ダクトは、設計によっては、音響特性や断熱性能などの要素を考慮して製造されることがあります。

空気調和ダクトは、空調システムの一部であり、正しく設置されていることが重要です。ダクトが正しく設置されていない場合、空気の流れが妨げられたり、効率が低下したりする可能性があります。また、ダクト内に異物が入り込んだり、ダクト自体が汚れたりすることもあります。定期的なメンテナンスや清掃が必要です。

   換気ダクト

換気ダクトは、建物内の空気を循環させたり、新鮮な空気を取り込んで空気を入れ替えたりするための管です。建物の内部に取り込まれた空気には、二酸化炭素や湿気、有害な化学物質や微粒子などが含まれるため、健康や快適性を維持するためには定期的な換気が必要です。換気ダクトは、建物の壁や天井の中に設置され、空気を送り出すためのファンや排気口と接続されています。また、空気の質や温度を調節するために、加熱や冷却、除湿などの機能を備えた換気システムもあります。

   排煙用ダクト

排煙ダクトとは、建物内で発生する煙やガスなどの有害物質を建物外に排出するために使用される管やダクトのことです。建物内の様々な設備や機器から発生する排煙を一箇所に集め、排気ファンを利用してダクト内を通じて外気に排出されます。排煙ダクトは、建物の安全性を確保するために非常に重要な役割を果たしています。また、一部の建物では、火災などの緊急時に排煙ダクトを通じて人々が安全に脱出できるようにすることもあります。

ダクト工事の依頼の注意点

ダクト工事は、上記のように大変専門性の高い仕事になります。 風量選定は建築基準法に基づいた設計が必要になるため、仕事を依頼する場合は、管工事業の許可または1級管工事施工管理技士などしっかり取得しているかなど確認されてからお願いする事をおすすめします。 すべてのダクト工事に、役割に応じた風量が決まっています。これをクリア出来ない場合は、店舗様では消防署の許可が下りなかったり、お客様から熱い、寒いなどのクレームがきます。 適正なダクトサイズと機器選定は大変重要なポイントになります。また、施工においてもただ接続すれば良いものではありません。無理な施工をすると抵抗がかかり適正風量が出ないことがあります。 ダクト工事は天井内に隠れるため、見えなくなるからと適当な施工をする方もいます。 
天井で隠れるという事は、引き渡し後に問題が起きても是正工事は大変困難な作業になってしまいます。もちろん費用も発生しまいます。 施工中の写真など撮っておくことと設計上の風量と施工後の風量がしっかりクリア出来ているかの報告書の提出などを依頼する事が重要になります。

ダクト工事相場

  1. 工事規模:ダクト工事の面積や本数、取り付け場所によって、工事費用は大きく異なる場合があります。
  2. 施工方法:新築工事やリフォーム工事、天井の高さや形状によって、ダクトの設置方法が異なるため、工事費用も異なる場合があります。
  3. 材料費:ダクトの材質や規格、配管の長さや径、取り付け場所によって、材料費も大きく異なります。

一般的なダクト工事の相場は、1,000円〜3,000円/㎡程度とされていますが、上記の要因によって価格が変動します。また、複数のダクト工事を行う場合には、工事全体の規模や設備の種類によって、割引価格が適用される場合もあります。

正確な価格は、専門のダクト工事会社に見積もりを依頼することをお勧めします。

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